静かな一年

今年、お茶の先生の家の椿は、なかなかつぼみをつけないそうだ。
静かな一年。
去年は、たくさん、たくさん、ついたそう。

静かな一年。
私の一年も、なんとなく、今年は、
静かで穏やかでほんわかとした一年になりそうな、そんな予感がしていて、
それはそれで素晴らしいというか、
むしろそんな静かな一年を送りたいと思っている。

今日は、家元のお初釜で出たお菓子を頂くという、
貴重なおすそわけを頂いてしまったお稽古。
壽、というお味噌の煎餅、
くくり猿という、干支にちなんだお干菓子、
笹の飴。
カリッとして、ふわっと溶ける、飴。

お掛け物は、
彩鳳舞丹雪。
色あざやかな鳳凰が、朝焼けの空気の中舞うという、
とてもおめでたいもの。

季節を感じながら、人の優しさを感じながら、
温かい時間が過ごせるお茶の一時が大好きだ。